食品会社などの工場写真では、ピカピカのステンレスパイプやタンクが並んでいるのをよく見かけます。外面が美しい配管は「見た目が衛生的」というのは勿論ですが「工場内の汚れや雑菌が付着しにくい」とか「掃除しやすい」とかあるんだと思います。
【クロス研磨EP※(パイプ内面)のサンプル】
しかし肝心なのはやはり管の内面。ところがこの「内側」ってたいへん磨きにくい。これ人間と全く同じですよね (^_^;)
かぐや姫が入っていた竹は長尺ですが幾つかの部屋に分かれるので内部を磨きやすかったかも。しかし標準的な配管パイプは4,000ミリもあって、長~い柄の付いた研磨ブラシをシュンシュン回しながら中を磨いていくようです。
その表面が・・・コレ↓。トップの写真(竹を切ったようなサンプル)の表面拡大画像(↑上写真:1000倍)です。
内側を機械研磨したものを更に電解研磨(EP)しています。しかもただの機械研磨ではなく「クロス研磨」で処理したものなのです。クロス研磨は文字通り異方向にクロスして研磨痕を削り合うのでより細かい研磨痕になります。電解研磨をかけるとそれらの小さいキズは消えやすく効果が拡大します。
クロス研磨したものの写真を普通研磨と比較したかったのですが、クロス研磨が優秀なのか後の電解研磨のせいなのか、(↑上写真500倍)ではさっぱりわかりません。もうちょっと引いてみましょう。
(↑上写真:250倍)なんとなく大きめの研磨の残痕があり±15度くらいの角度でクロスしているようにも見えます。
画像処理でフィルターをかけると大きな残痕の名残が少し見えるようになりました。傷が有るのを見せたいのか、無いのを見せたいのか・・・自分も画像技術がないので、ホームページ映えする「クロス研磨」っぽい?サンプルの製作と写真を再度お願いしました。
※「クロス研磨EP」は日章金属工業株式会社の登録商標です。