日章アステックで配管加工への適用を進めているファイバーレーザー溶接。平板だけではなく専用治具を用いて配管や容器にも応用が進んできました。
ところで「ファイバーレーザー」という技術は、「レーザーがファイバーを伝わって出てくる」・・・って意味じゃないみたい。そこで誤解を承知でファイバーレーザーとはこういうモンじゃないかなあ、というのをまとめてみました。
このファイバーレーザーというのは、レーザー発振機+伝送用のファイバーではなく、ファイバー自体でレーザーを発生させるものなんだそうです。そのファイバーは↓下図のような3層構造をしていて、ミソは中心部のコアに混ぜられた不純物。
ここで、励起光源と呼ばれる光源をババッと発光させる(↓下図参照)と、その光は内側層をピシパシ反射しまくって進んでいきます。でもこの光はまだレーザーじゃない。ついでに言えば、ババッ!とかピシパシ!とか音もしない・・・。
光が内側の層をピシパシ!反射しながら進んでいくとき、コア層(芯部)を通過します。この時コア中の不純物がその光を吸収してレーザー発光するようです。一定長のファイバー中で反射する励起光は何度もコアに吸収され弱まっていきます。※模式図は簡略化して短いが実際のファイバーはコアで何度も励起光を吸収させるためある程度の長さが必要。
光エナジーを吸収して機嫌よくレーザー発光していた不純物も、何度も光のエネルギーを食ってるとイライラが募りついにはブチ切れる!(↓下図参照)これを励起状態といい一段高いクソパワーを発揮するようです。奮起!蜂起!それから荒ぶるアレとか・・・まあ・・・○起という言葉には力強さがありますね!
結果、コアの中には強力なレーザーが生じコア中を伝わり溶接ヘッドまで出てきて鋭いレーザーを照射。熱エネルギーに変わって溶接できるというわけです。
構造がシンプルな。これまでのレーザー発振機を構成する精密ミラーなどを高精度で作成・調整する必要もなく、定期的なメンテも不要なので維持管理は随分楽なようです。溶接機能もシャープなレーザービームのおかげで、不要な溶接熱を拡散しないので薄板溶接でも歪みが出にくいというメリットは配管加工分野でも大きいです。
日章アステック株式会社の高精度・低歪なファイバーレーザー配管加工にご期待ください。>>ファイバーレーザー溶接の取組み(本文)はこちら