ファイバーレーザー溶接:薄板円筒形状の低歪製作
名神第3工場で取組んでいる「ファイバーレーザー溶接」はレーザービームが極めて細く、溶接熱の拡がりが最小限に抑えられることから
(1)熱歪が最小限に抑えられる
→歪の出やすい薄板に有利
(2)溶接焼けが少ない(狭い範囲)
→後処理の効率化
(3)溶接スピードが早い
→作業時間の短縮
などの優れた特徴があります。
ファイバーレーザー溶接は板物の溶接が容易なことから、容器や槽などのプロセス配管の補助的製作物にも使用しますが、むしろ溶接歪や焼けの少なさを活かした肉薄板のタンクや配管の製作に用いようとしています。
特に薄板溶接の場合、通常溶接では無駄な溶接熱が拡がり歪が出やすく、設計精度を出すのに苦労する場合があります。
しかし、ファイバーレーザー溶接なら、ビームがたいへん細く絞られているので溶接熱が伝わる範囲が限定的。ひずみの出にくい溶接が可能です。
突合せ溶接部の内側
突合せ溶接部の外側
ターンテーブルと溶接ヘッドの固定アームをもつ治具
このような円筒形のファイバーレーザー溶接は専用治具を用意して行います。
サニタリ製品の加工チームでは加工バリエーションを増やしつつあり、ファイバーレーザー溶接は配管・ユーティリティ製作の新しい柱に成長中です。