暖冬で凄い暖かい日が続くと思っていると、やはり一年で一番寒い季節。ここが冬力の見せどころ!という季節の根性か、えらくい寒い日があったりします。
とはいえ2月に入り節分を過ぎると、陽当りのよいお庭では梅の花もちらほら見られるようになってきました。さて梅が咲くと、100人中99人の方が「梅干しってステンレス容器で漬けたり保管しても良いのですか?」と疑問に思うようですね。(どこの統計や?)
ネットを検索してもそういう質問が何件かヒットするので、やっぱり皆さん気になっているんだなぁと。ステンレス配管加工の会社に在籍している者がそういうことも知らないと恥ずかしいのでググってみました(おいおい社員に聞けよ!)
梅干し(あるは漬物全般)は弱酸と塩分がなんか関係しそうですがキーは塩です。さびにくいステンレスとはいえ鉄は鉄、やっぱり鉄系にとって塩は超苦手な相手のようです。
ステンレスがサビに強いのは、ステンレス鋼中のクロムが、大気中の水分や酸素と反応してその表面に皮膜(不動体皮膜)をかぶせてくれるからなのです。が、塩(塩素イオン)ちゅうヤツは頼みの不動体皮膜に虫食い穴を開けてしまうらしいです。
ことわざにも言います。「100日のダイエットもポテトチップスひと口から」 小さい虫食い穴からどんどんサビが広がってゆく。このヤバい穴を孔食(こうしょく)と言います。「あ~〇△部長のことやぁ」「そりゃ好色やっちゅうの」 この問題は梅漬けに限らず漬物全般に言えますね。
対策として「温度を下げたり塩素イオン濃度を下げる」などありますが「塩気の薄い漬物は美味しさがどうよ」という気がするし、漬物は発酵で温度が上がるし・・・そんなにまでして、あんたステンレスで漬物作りたいですか!(切れてどうする)
発酵といえば、乳酸発酵で仕上げる京漬物の代表格「すぐき」は、あの長い棒と重石で天秤押し樽漬けし、その後温かい室(むろ)で発酵を促進させ仕上げます。ステンレス桶は出番なし、それより急にすぐきが食べたくなりました。週末は上賀茂神社のあたりに行ってみるかなぁ。