京都駅の西に梅小路公園という場所があって、ここには京都水族館やこの京都鉄道博物館があります。観光走行で走るSLは煙がとてもクリーンです。昔のは大量の黒煙、SLでの長旅では顔や鼻孔にススが溜まりました。
日本のSLは大体真っ黒で、北海道の雪の原野を黒煙を上げて走る姿なんか絵になりますが、きかんしゃトーマスの機関車たちのように海外にはグリーンやブルーで塗装されたおしゃれな機関車もあります。
黒塗装がよいのは渋い絵作りのためではなく、石炭のススで汚れても目立たないから合理的なのです。よく聞くD51型蒸気機関車は戦時中に量産されたそう。ステンレス鋼の国内量産が始まるのが1920年代の後半。通勤列車にステンレス製ボディーが登場するにはまだまだ先。
蒸気機関車のボディーは黒い塗料で何重にも塗装し、パーツは油で磨いておかないと錆びてしまいます。こんな手のかかりそうな蒸気機関車ですがディーゼル機関車などより耐用年数は長く、現在でも走っているものもありますね。
ちなみにSLの熱効率は10%。燃やしてもエネルギーの10%しか動力にならず、スウェーデンの環境活動家、環境少女グレタ・トゥンベリさんが聞いたら卒倒するのでは? ディーゼル機関車は35%。
エネルギーを大量消費して発展してきた人間の歴史。環境社会といいつつ、深刻な大気汚染に悩むインドや中国のエネルギー消費の反対側に、私らのクリーンな空気と豊かな生活があったりするんでしょうかねぇ。