側孔型クランプバンド「CHECK CLAMP(チェッククランプ)」
たった2つの孔が配管検査を変える~配管工・点検工の働き方改革に一助
労働時間短縮や働き方改革が声高に叫ばれても、現場でひとつひとつ対象物をあたっていく保守点検作業の効率化はなかなか進みません。プラント配管の規模によりますが、サニタリー配管の接合部は100~1,000箇所以上もあります。配管組付け後、接合部への発泡液を使った接合部の漏れ検査を行いますが、パイプ群の中で身動きも限られる狭所作業のため多大な時間を要します。
特徴
CHECK CLAMPは、この課題に「2つの孔(あな)」で切り込みました。これまで作業孔はボルト位置だけでしたがCHECK CLAMPは側部に2箇所の孔を追加しました。これにより、
①作業孔が倍化し作業がボルト位置に影響されにくくなった
②液抜きしやすくパージ作業(漏れ検査薬液の除去)が1箇所30秒以上も短縮(当社調べ)
③検査液はもとより結露など水分も溜まりにくい構造なので従来品に比べより衛生的
などの特徴を持ち漏れ検査の効率を大幅に高めました。
※CHECK CLAMP(チェッククランプ:側孔型クランプバンド)は当社製の製品です。
※側孔部がわかりやすいように、側孔内部を着色しています。
※ 漏れ検査と薬液の除去(パージ作業)
接合部の漏洩は通常「発泡漏れ検査(接合部に検査液を投入し発泡現象で確認)」を行う。残液など汚れはエアーとウエスで除去。液溜まりがあるとエアパージによる飛散対策などで手間が増える。
サニタリー配管の漏れ検査とCHECK CLAMP(チェッククランプ)
分解しやすい構造
衛生管理に厳しい食品・飲料・薬品などの製造装置に用いるサニタリー配管は、雑菌の増殖や異物の沈着を嫌うため、定期・不定期に配管を分解・検査・清掃を実施。配管内の衛生度を保ちます。
そのために管接合部は分解し易いようクランプバンドとよばれる締め具で止めてあり、ガスケットパッキンのような封止材 を挟み込んで管内外の気体や流体の漏洩を防いでいます。この接合部の数は小規模な設備でも数十、大型プラントでは千箇所を悠に超えます。
サニタリー管継手の一例
(ガスケットを挟む溝やクランプで締める縁を持つ)
ガスケットの例
(接合部に挟み込むシール材)
クランプバンドの一例
(手締め型)
(接合部に巻きネジで締め付ける締め具)
配管検査の時間を大幅短縮
衛生管理のための分解清掃ですが、数百箇所の接合部の密閉品質次第ではそれが元で生産上の問題に繋がりかねません。そのため一般的には、接合部に検査液を塗布し、管内に圧力をかけ空気やガスの漏れを検査液の発泡現象で検出する「発泡漏れ検査」を行います。
しかし、接合箇所が多い、狭所・高所作業になりやすい、また取付状況によっては位置的に薬液注入や確認がしにくい、液溜まり除去に手間がかかる等、サニタリー配管の検査作業は大きな負担となります。
この問題を解決するのが日章アステックの側孔型クランプバンド「 CHECK CLAMP 」です。
クランプ側部の2箇所の小さな孔がポイント。従来品ではボルト穴だけが頼りですが、 CHECK CLAMP では取付け方向によらず、狭所作業環境における接合部やガスケットへの目視を容易にすると同時に、漏れ検査剤の注入・排出の作業自由度を大幅に向上させます。
サニタリー配管の据付け作業の様子
クランプバンドを締めサニタリー管を接合
発泡検査剤を利用した「発泡漏れ検査」の様子
CHECK CLAMPの施工例
ユニットに組付けたCHECK CLAMP
側孔よりガスケットの色※を確認
※ガスケットは組成の識別や交換時時期判別などのため着色されています。
側孔型と通常型の形状
通常のクランプバンド
側孔型(サイドホールタイプ)
※ボルト・ナットは両者とも付属しています。
クランプバンドの品揃え
クランプバンドは2Dの他に2K・3K型をご用意しています。サイズと形状は、それぞれの商品詳細ページにてご確認ください。